成年後見制度は認知症や様々な障害により判断能力が不十分な方の財産の管理や各種契約の締結などを家庭裁判所が選任した成年後見人(司法書士、弁護士、親族など)が本人の代理として行う制度です。
制度の性質上利用者は身寄りの少ない方が多く、ご葬儀の見積りや支払い、葬儀当日の立会いや墓地への納骨までも成年後見人が、いわば喪主代わりとなって行っている場合もあります。
利用者は様々な理由、状況からこの制度を利用しており、ご葬儀の際も枠にとらわれない柔軟な対応が必要になってきます。
当店では過去の経験で得たノウハウを活かし、病院・施設へのお迎え、役所への死亡届、葬儀の施行、ご遺骨の一時預かり・墓地への納骨など成年後見人の職務が円滑に行えるよう一貫してサポートいたします。
身寄りのない方が置かれている生活状況として二通りの状況があるかと思います。
- 財産状況が十分ではなく「生活保護」の受給によって生計を立てている方。
- 財産状況が十分であり、どなたの世話にもならず自力で生活をされている方。
身寄りのない方の葬儀という観点で二つの状況を考えますと、1の生活保護を受給されている方が亡くなられた場合は福祉事務所の援助により問題なく葬儀(事実上ご火葬のみ)を終えることができますが、実は2の自力で生活をされている方が亡くなられた場合のほうが葬儀(ご火葬)を円滑に行なえないことがあるのです。
その理由として葬儀(火葬)を行う人物(この場合は葬儀を行う意思のある人物)の不在と、故人の所有する財産及び金銭を合法的に動かすことのできる人物の不在が挙げられます。
つまり、いくら財産があっても遺体の搬送費用や火葬費用などの葬儀費用を支払うことができないため先に進められないのです。
最終的には自治体の主導によってご火葬が行われるのですが、かなりの時間がかかるのが通常です。私の知るケースでは満足な遺体処置がされないまま一週間以上も霊安室に留め置かれてしまった事例がありました。
そのような状況にならないようにするため、身寄りがなく且つ自力で生活をされている方は「成年後見制度」の利用を強くお勧めします。
事前に司法書士や弁護士などを自身の成年後見人として定め「任意後見契約」と「死後事務委任契約」を締結しておくことにより、ご逝去後でも以下のようなことが可能になります。
- 病院・医療施設などの退院・退所手続き(私物整理、精算など)
- ご自身が生前に希望していた葬儀の円滑な実施および料金の支払い
(棺にお花や自身の愛用品を入れる、お寺様にお経をあげてもらうなど)
- 希望の埋葬方法の実施(散骨など)、希望の埋葬地への納骨
- ご逝去から葬儀、ご火葬、そして埋葬までの書類上の手続き など
以上のような本来遺族が行う手続きや手配を後見人が生前の契約通りに実施することができるようになるので葬儀が滞ってしまったり、自治体のお世話になることもありません。
「亡くなった後のことも自分自身でしっかり決めておきたい」という方は一度ご相談をされてみてはいかがでしょうか?
新樹葬祭では成年後見制度についてのご相談をお受けした場合に専門的な知識を持つ司法書士事務所の紹介、取り次ぎも行っておりますのでご連絡ください。
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